今回は、富士フィルムXT-3とニコンのオールドレンズ「AI‐S Noct Nikkor 58mm F1.2」の組み合わせで奈良県で撮影してきました。
この記事は次のような方におすすめ!
・AI‐S Noct Nikkor 58mm F1.2の特徴を知りたい方
・AI‐S Noct Nikkor 58mm F1.2の使用感を知りたい方
AI‐S Noct Nikkor 58mm F1.2について
AI‐S Noct Nikkor 58mm F1.2の主な性能は以下の通りです。
発売年月 1982年(1997年販売中止) 発売時価格 165000円 レンズ構成(群) 5 レンズ構成(枚) 7 絞り羽根枚数 9 最小絞り 16 最短撮影距離(m) 0.5 フィルター径(mm) 52 最大径x長さ(mm)x(mm) 74×51.5 質 量(g) 480
1977年に発売されたAI Noct Nikkor 58mm F1.2の後継として発売された逸品。
冠名のNoctは、Nocturne(夜想曲)という言葉から採用されたと言われています。
収差によって発生するデジタルコマフレアを補正するべく開発され、 高屈折ガラスの採用、前球に非球面レンズを採用することで夜間撮影時に開放絞りの状態のまま被写体を綺麗に残せるようにと開発されたニコンの知恵の傑作です。
2019年に同じ冠名のNIKKOR Z 58mm F0.95 S Noctが発売されていますが、こちらは重さ約2kgと大口径レンズの中では頭1つ抜けた重量感。製作者の拘りと情熱をかけて作るシリーズなのでしょうね。
重量は480g。イメージではもっと重たいかと思いましたが、意外に軽いな~というの印象です。
収差とは?
レンズを通過した光が1点に集まらず像がぼやけたり歪んだりすること。
サジタルコマフレアとは?
肉眼では点に見える物が実際に写真に納めると鳥が羽が広げたように見える現象。 絞りを調整することで対応できる。
カメラ設定
今回は旅先の神社にてノクトニッコールの特徴が発揮されやすい夜間撮影をしてきました。
フィルムシミュレーションは暗闇を鮮やかに映し出すために、高彩度でメリハリの利いた色彩が印象的なVelvia(ビビッド)に設定。
その他は以下の設定となるので、富士フイルムXシリーズを検討している方は是非参考にしてみてください!
<フィルムシミュレーション> Velvia(ビビッド) <カラークローム・エフェクト> 強 <グレイン・エフェクト> 強 <ホワイトバランス> オート ※写真は全て撮って出しです。 ※F値は1.2に固定しています。
富士フィルムXT-3はAPS-Cサイズのセンサーを搭載しているため、35mm換算の焦点距離は87mmとなります!
作例
境内の龍を単体で。
ボケ感も申し分ないです。
続いて、同じ場所から前ボケ・後ボケの比較写真。
眼下に夜景が広がる景色でしたが、後ボケで撮った際にも背景の光が飛ぶことなく撮影できています。
そして、この夜景。
過不足なく、自分の目で見ている感覚に近い写真。
このレンズが40年以上前に発売されたと考えると驚異的だなと感じます。
ここからは日中に撮影した写真。
暗い環境下での撮影に比べるとインパクトは少なかったですが、昼夜問わず解析度は非常に高いです。
使ってみての感想
1枚目の写真を撮った時に感じた解析度の高さは特に印象に残っていて、他のオールドレンズを使った時には感じることのできない充実感がありました。
また、すっきりとした写真を撮ることができますが、現行で出ているデジタル用のレンズのようなパリッとし過ぎた感じではなく、自然体な雰囲気を残した画質が個人的には凄く好みで、末永く使い倒したいなと思える1本です。
夜景撮影はもちろんのこと、星空撮影をしても物凄く楽しいだろうなと感じます。
まとめ
今回はNikon AI‐S Noct Nikkor 58mm F1.2についてご紹介しました。
”夜想曲”の名の通り、一瞬の夜を切り取ることができる素晴らしいレンズです。皆さんも是非使ってみてください。
他にもブログ内でオススメのオールドレンズを紹介しているので、そちらも是非ご覧ください!
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