今回は、富士フィルムXT-3とキャノンのオールドレンズ「FD 85mm F1.8 S.S.C」の組み合わせで渋川市にある道の駅こもち周辺で撮影してきました。
この記事は次のような方におすすめ!
・FD 85mm F1.8 S.S.Cの特徴を知りたい方
・FD 85mm F1.8 S.S.Cの使用感を知りたい方
FD 85mm F1.8 S.S.Cについて
FD 85mm F1.8 S.S.Cの主な性能は以下の通りです。
発売年月 1974年(昭和49年)4月 発売時価格 44,000円 レンズ構成(群) 4 レンズ構成(枚) 6 絞り羽根枚数 8 最小絞り 16 最短撮影距離(m) 0.9 最大撮影倍率(倍) 0.114 フィルター径(mm) 55 最大径x長さ(mm)x(mm) 67 x 57 質 量(g) 425 (CANON CAMERA MUSEUMより引用)
特徴としてはレンズ構成が4群という点。70年代~80年代前半に発売されたFDレンズで同様の構成群の製品は、
- FD50mm F1.8 (I)
- FD50mm F1.8 (II)
- New FD50mm F2
- New FD100mm F2
- New マクロFD50mm F3.5
- New FD50mm F1.8
- New FD85mm F1.8
と、F1.8~F2の単焦点レンズに多く採用されています。それぞれ当時の標準レンズとして流通量が多かったシリーズであることを加味すると、4群6枚の構成は当時のベーシックな組み合わせとしての意味合いが強かったのかなと思います。
画角やF値との関係にも因りますが、一般的にはレンズの構成枚数が多いほど性能が良く収差も少ないと言われてますが、実際に写真を撮ってみるとどうなのか気になるレンズです。
カメラ設定
撮影地の道の駅こもちの裏手には、かつての宿場町である白井宿があります。
今回は歴史ある街並みと雰囲気を表現するために、彩度は抑えめで柔らかい階調のETERNA(シネマ)で撮影しました。
その他は以下の設定となるので、富士フイルムXシリーズを検討している方は是非参考にしてみてください!
<フィルムシミュレーション> ETERNA(シネマ) <カラークローム・エフェクト> OFF <グレイン・エフェクト> OFF <ホワイトバランス> オート ※写真は全て撮って出しです。 ※最後の1枚を除き、F値1.8に固定して撮影しています。
富士フィルムXT-3はAPS-Cサイズのセンサーを搭載しているため、35mm換算の焦点距離は127mmとなります!
作例
遠くを見つめる野良猫。仲間を探していたのだろうか。
白井宿カフェ焙煎所。フィルムシミュレーションETERNA(シネマ)は、古民家の佇まいとマッチします。
道路の中心を流れる用水路。
街灯の光に照らされてキラキラ輝く水路。
ボケもしっかりと出ますが主張は少なく自然体な感じ。立体感のある描写にも強そう。
水路に反射した灯り。明暗のコントラストがしっかりと出るので夕方以降の撮影や花火大会等にも重宝できそうなレンズ。
ここからは日中に赤城山の小沼周辺で撮影した写真。
前後でぼかした写真。柔らかいバブルボケが印象的。
小川と太陽の光の反射。奥のボヤっとした玉ボケがこのレンズの特徴なのかな。
小滝の吹き出し部分。空っ風に吹かれている場面でしたが細かい水飛沫も捉えています。
最後に小沼に反射する太陽の光。この写真のみF値5.6で撮影しましたが、何とも言えない緩さを残した1枚。
白黒つけない曖昧な表現もオールドレンズならではといった所ではないでしょうか。
使ってみての感想
ボケ・コントラスト・解析力それぞれが想像以上で非常に扱いやすいレンズでした。
1本のレンズで様々な表現ができる点がFD 85mm F1.8 S.S.Cの真骨頂なのかな~と感じました。
難点をあげるとすれば最短撮影距離が0.9mと寄って撮影できない点。
また、自分が使っている富士フィルムのXT-3はAPS-Cサイズなので焦点距離は127mmと、距離感を掴むまで苦労しました。
とは言え、4群6枚の構成群のレンズが当時流通量が多かったことも納得できる描写力でした。
まとめ
今回はキャノンのFD 85mm F1.8 S.S.Cについてご紹介しました。
ユーティリティー性が高く撮影の幅が広がるレンズです。皆さんも是非使ってみてください。
他にもブログ内でオススメのオールドレンズを紹介しているので、そちらも是非ご覧ください!
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